ネットライター森一矢氏がワンクリック詐欺で逮捕


ブログを書いている場合じゃないんですが(仕事サボり…)、あまりにビックリな話題なのでいっちゃいます。何とミイラ取りがミイラをやっていたというお話です。ネット犯罪のライター・森一矢氏が岩手県警に逮捕されています。

森一矢氏は、インターネットの事件関係のライターとしてはかなり有名で、アングラ系の話やネット犯罪などのコメントでテレビにもよく登場する人。それなのに、なんとワンクリック詐欺の容疑で昨日逮捕されています。なにか警察ににらまれるようなことをしてのトラブル(ライターにはありがち)なのかなと思ったのですが、容疑がワンクリック詐欺では、そんなキナ臭い話じゃなさそうです。

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ネットライターを逮捕 「ワンクリック詐欺」で

 岩手県警捜査2課と北上署は7日までに、携帯電話のサイトを利用した「ワンクリック詐欺」で現金を詐取したとして、詐欺の疑いで東京都中野区新井、インターネットジャーナリスト森一矢容疑者(35)ら計5人を逮捕した。

 森容疑者はネット犯罪に詳しいライターで、ネット関連の著作があり、現在はネット詐欺などの困り事相談に応じるサイトを主宰している。

 調べでは、森容疑者らは昨年11月、神奈川県内の女性(33)に携帯電話会社から発信されたように装ったメールを送信し、偽のサイトに接続させた上で「有料の契約が登録された」「(未納分を)支払わなければ裁判にする」と表示させるなどして、現金数万円をだまし取った疑い。
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この森一矢って人は、インターネットのアングラ系・犯罪系をとりあげたことのある雑誌・本の関係者なら誰もが知る有名人。テレビにも出るし、本は結構売れてるし、なんにせよ「事件簿net」というインターネット犯罪の超有名専門サイトまで持っていました。今だって夕刊フジの連載が「ネット事件簿」の連載はあるし、テレビ朝日の「やじうまプラス」にもよく登場。

森容疑者によるネット犯罪解説サイト「事件簿.net」
森容疑者のプロフィール
森容疑者の会社「日本インターネット情報調査協会」(ケータイサイトで迷惑メール対策のサイトを開設)
夕刊フジの連載「裏インターネット事件簿」

さらにですね、これかなりまずい話ですが、本人のサイトによると
「4月より国民生活センターが発行する政府刊行誌「たしかな目」で、ネットに関わる犯罪や消費者トラブルを解説した連載をスタート。」
だそうです。ひえーーー。笑えないっちゃ。国民生活センターの原稿執筆者が逮捕されるんじゃシャレにならん!

私は森一矢氏とは面識がまったくありませんし、間接的な知り合いもほとんどいません。ですので直接的にどうのこうのする立場にないんですが、同業者が逮捕ってのは驚きます。っていうか原稿を書きながら、ネタの犯罪をそのままやっちゃうって神経よくわかりません(まだ容疑者ですから、本当かどうかはわからないんですが…)。

実はこういう問題って昔からあるんです。犯罪がらみの原稿を書くってことは、犯罪の手口をきちんと理解しないといけないし、被害に遭う人の心理やなぜひっかかるかという点もフォローする必要がある。そうなると、下手をすればそのまま犯罪を実行できるだけの知識が身に付いてしまう。犯罪者と犯罪原稿の執筆者は紙一重なんです。
また編集者としては、その方面に詳しいライターを使いたいが、このジャンルは常に書き手不足。それで探したライターさんがいい原稿を書いてくれば即採用。犯罪ネタに詳しいので連載を始めてみたら、なんとその人がクラッキングで逮捕されてしまい、結果として雑誌が休刊したという笑えない話まであります。

個人的に危惧するのは、これによって雑誌や本やテレビの信用がガタ落ちすること。何せ「ワンクリック詐欺の手口は?注意点は?」という記事を書いていた本人が、それをやっていたとすれば大変なこと。


誰も相手にしてくれなくなります。ネット犯罪・ケータイ犯罪への警鐘記事を書くことがある筆者にも影響があるのかもしれません…。

ちなみにこの事件を知ったのは、知り合いからのメール。「これってお前じゃないよね?」ってメールでした(笑)。いやはや本当に驚き。それにしても夕刊フジさんどうします? 事件簿の次のネタ、これっきゃないですよね? 国民生活センターさんも気の毒すぎです…

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ITジャーナリスト・三上洋



セキュリティ、携帯電話・スマートフォン、携帯電話料金、ライブメディアのライター・ジャーナリスト。文教大学情報学部非常勤講師
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