2つの幸運「ゲーム機からの通報」「Webのみの110番」が女子高生を救った話


メモ書きです。裏がちゃんととれてないので後で書き直すか、訂正する可能性があります。

2020年8月6日に、女子高生が44歳の男に監禁され、ゲーム機を使って警察に通報して救出されたとの報道がありました。ゲーム機で警察のWebサイトにある110番から通報して助かったのです。

TBS:女子高生監禁 男逮捕、ゲーム機インターネットで警察に助け
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4046612.html
魚拓 https://megalodon.jp/2020-0807-1320-45/https://news.tbs.co.jp:443/newseye/tbs_newseye4046612.html

フジテレビ:ロープで拘束 監禁1カ月… 女子高生を保護 きっかけは
https://www.fnn.jp/articles/-/71182
魚拓 https://megalodon.jp/2020-0807-1324-19/https://www.fnn.jp:443/articles/-/71182

この救出には、2つの幸運が重なっているように思えます。

Webで110番できるシステムが埼玉県警には残っていた幸運

各都道府県警はWebサイトやスマホアプリなどで110番できるシステムを用意しています。聴覚や言語に障害のある人向けに用意されているものです。

当初は多くの都道府県系が「Webサイトでの110番通報」を用意していました。

しかしながら徐々にスマホアプリへ移行しつつあります。2019年9月に警察庁による「110番アプリ」がデビュー。スマホアプリに住所氏名などを登録し、GPSで位置情報を知らせて通報するしくみです。

こちらのほうが通報した際に情報をつかみやすいので警察庁として推進しているものと思われます。

その結果、警視庁や神奈川県警では、Webサイトでの110番をやめ、スマホアプリでの110番に移行しました。

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/jiken_jiko/110/110site.html
警視庁:110番アプリシステムの運用開始と「警視庁110番サイト」の終了について

https://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesg2009.html
神奈川県警:110番アプリシステム・FAX110番(「県警が独自開発した「メール110番システム」は、令和2年3月末をもって運用停止します。」)

つまり警視庁や神奈川県警では、Webサイトのみでの110番通報ができなくなっていたのです。スマホアプリがあれば可能ですが、今回の事件で監禁されていた被害者は、携帯電話を取り上げられていたため、アプリで通報できる環境ではありませんでした。

しかし幸運が一つありました。埼玉県警はWebサイトでの通報を残していたのです。

https://www.police.pref.saitama.lg.jp/mobile/d0020/mobile-mail110-top.html
埼玉県警:メール110番

埼玉県警は「メール110番」という名前をつけていますが、Webサイトのみで110番できるしくみです。埼玉県警に残っていた「サイトのみ、メールも不要で通報できるしくみ」が被害者を救いました。

被害者は埼玉県の高校生だったこともあって、埼玉県警にゲーム機経由で通報して2時間半後に横浜市のマンションから救出されています。

Webサイトだけで110番通報できる埼玉県警のメール110番

埼玉県警のファインプレーであると共に、その手段を使った被害者の機転が優れいていたと言えそうです。

Switchだとしたら非公式機能を設定で有効にした可能性

もう一つの幸運はゲーム機での通報です。ゲーム機はNintendo Switch、3DS、プレイステーションなどが考えられます。多くのゲーム機はブラウザを内蔵しており、Webサイトを見ることができますが、Switchだけは公式ブラウザがありません。

どのゲーム機だったかは不明ですが、関係者からの伝聞(三次情報なので不確かですが)によれば、Switchである可能性があります。

Switchにはブラウザ機能はない、というのが公式回答です。
https://support.nintendo.co.jp/app/answers/detail/a_id/34190
しかし設定(DNS)を変更すると、非公式ながらWebサイトを表示できるのです。
https://sp7pc.com/gadget/switch/25177

もし通報したのがSwitchだったとすれば、被害者は「自力でSwitchにDNSを設定してWebサイトを見られるようにした」ことになります。

DNSの設定を知っていたのか、それともゲームのチャットなどを通じて誰かに教えてもらったのか、いずれにしても被害者のファインプレーですね(事前に容疑者が設定していた可能性もあるが、その場合はゲーム機を被害者に渡すとは思えない)。

2つの幸運とファインプレーが被害者を救った

このように埼玉県警がWebサイトのみでの110番を残していたこと、また被害者が機転を利かしてゲーム機での通報を行った、という2つファインプレーが被害者を救いました。

とてもまれなケースではありますが、Webサイトのみでの110番が生きた形です。警察ではWebサイトでの110番をやめてスマホアプリに移行しつつありますが、今回のような特殊な事件のために、全国に一つでいいのでWebサイトのみ・登録無しで使える110番を残してほしいですね。

そして窮地に陥ってもあきらめずに、手元のIT機器でできることを必死に考えたであろう被害者の努力・機転も素晴らしいと思います。

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ITジャーナリスト・三上洋



セキュリティ、携帯電話・スマートフォン、携帯電話料金、ライブメディアのライター・ジャーナリスト。文教大学情報学部非常勤講師
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