ソフトバンクがLINE株取得?LINEの事業アウトラインと「スマホポータル」戦略

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ソフトバンクがLINE株取得?という記事をブルームバーグが2月25日に出しました。

2月25日(ブルームバーグ):ソフトバンク は韓国の検索サイト最大手ネイバーの日本子会社であるLINEの株式取得を目指している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

可能性はある。孫社長の戦略を考えると素直な選択肢

ブルームバークは「株式取得を目指している」「複数の関係者が明らかにした」としていますが、ネイバー、LINE株式会社、ソフトバンクのすべてが否定した段階です(2014年2月25日15時)。
事実か憶測かはわかりませんが、孫社長が一度は検討した話ではあるでしょう。LINEはいろいろな面から見て、日本だけでなく世界のネット市場を左右する存在からです。

LINE3億6千万人「売上はゲーム主体」「世界のメッセンジャー市場ではこれから」

LINEの利用者数は、全世界で3億6千万人、日本で5千万人(2/25現在の数字、広報による)。国内では単なるメッセンジャー・無料通話ツールを超えて、「スマートフォンのポータルアプリ」「スマホポータル」のような存在になってきています。LINEの事業スタイルをまとめます。

LINEのみで年間売上約343億円。会社全体で518億円

LINE売上

売上はLINEだけで、2013年で343億円。会社全体で518億円。上のグラフは、LINE株式会社によるLINEの売上推移ですが、当然ながら大きく伸びています。スタートして3年の事業とは思えない順調ぶりです。

全世界で3億6千万人、新興国・非英語圏が中心

日本は5千万人で、すでにスマートフォン普及率に近くなっていますので、「日本では飽和」といえるでしょう。
日本を除く世界の登録ユーザー数は、3億1千万人。多く見えますが、全世界の人口は70億ですから、まだ5%未満にとどまっています。
・トップシェアを取っているのは日本、タイ、台湾
・インドはスタートして3ヶ月1000万人(2013年夏)
・スペイン1500万人(2013年夏)
・インドおよび、メキシコ・ベネズエラなどの南米で新規ユーザーが増加

このように中心となっているのは新興国。英語圏・中国語圏では、それほど伸びていません。英語圏では「WhatsApp(Facebookが買収)」、中国語圏では「WeChat(ウィーチャット)」が強く成長しています。

事業の中心はスタンプではなくゲーム。ゲームの比重高まる

LINEの事業構成は下記の通り(2013年10-12月LINEによる四半期の発表による)
●ゲーム課金 約60%(2013年4-6月は約53%、7%のアップ)
●スタンプ課金 約20%((2013年4-6月は約27%、7%のダウン)
●その他 公式アカウント、スポンサードスタンプなど

LINEと言うと、スタンプばかりが目立ちますが、事業の売上ではゲームのアイテム課金が圧倒的です。LINEはメッセンジャーや無料通話でひたすらユーザーを増やし、ゲームや他の事業で収入を得ようとするビジネススタイルを貫いているからです。半年前と比べて、ゲームの比重が7%増えており、よりいっそうゲームでの売上が中心になっています。

ソフトバンクがLINEを欲しがる(仮定)理由は?

ソフトバンク孫社長の目は、今や海外に向いています。Sprintを買収し、Tモバイルの買収も計画。この世界戦略の中で、キーポイントになっているのが「スマートフォンの主要サービス」を抑えることなのです。これについては堀江貴文さんが、わかりやすくまとめています。

LINE関連で一番収益が上がっているのもLINEゲームスなのである。これは偶然の一致でもなんでもなく、完全にこれは繋がっている話なのである。

スマホゲームの世界で大成功しているLINEを、ソフトバンクが抑えたいと思うのは当然、というホリエモンの記事です。まさに正論で、ソフトバンクが本当に買うのならこれが最大の理由と言ってもいいでしょう。また堀江氏は、「WhatsApp」はUIが貧弱で、メッセンジャーとしては第一世代だと書いています。

第二世代メッセンジャー「スマホポータル」を制するものがスマートフォンを制する

LINEやWeChatが、単なるメッセンジャーではなくてスマートフォンのコミュニケーション全体を楽しめるUIとサービスであるのに対し、WhatsAppはまだメッセンジャーのレベルを超えていません。
第二世代のLINEは、無料通話、ゲーム、ショッピングまでカバーしているのであり、言わば「スマートフォンのポータルアプリ」です。この「スマホポータル」を制することが、世界のスマートフォン市場、というより世界のネット市場を左右することになるでしょう。
その意味でLINEは、非常に魅力的で、買収額が高額になったとしても、手を出す価値は十分にあるわけです。

まだシェアが小さいからこそ、伸びる余地がある

前述のように、LINEのシェアは全世界で見ると5%未満であり、まだまだこれからです。
ただしライバルとなる「第二世代メッセンジャー」、というよりも「スマホポータル」は、これからの競争です。UIが素晴らしく、スタンプやゲーム、ショッピングまで行ける「スマホポータル」は、極端に言えばブルーオーシャンに近い市場。これからまだまだ世界的に伸びる余地があります。
世界制覇を目指すソフトバンクが、ぜひとも手に入れたいサービスです。今回の報道が本当なのか嘘なのかわかりませんが、十分にあり得る、というよりソフトバンクが取るべき戦略だと言えます。

今のところ各社とも「事実はない」との報道

各社の報道の経緯をまとめておきます。続報を待ちましょう。


これについて私がLINE広報に問い合わせたところ、「そのような事実はございません」とのコメント(13時30分LINE広報)。


ロイターによれば、ソフトバンクも「憶測についてはコメントしない」としている。



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ITジャーナリスト・三上洋



セキュリティ、携帯電話・スマートフォン、携帯電話料金、ライブメディアのライター・ジャーナリスト
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