PLC高速電力線通信のお話です。トピックス紹介に筆者の推測を混ぜます。
10月4日の総務省の研究会と、CEATECの実験結果に関する続報が入ってきています。今までの経緯は、これ以前の記事(下)を読んでくださいませ。
まずPLC規制側のアマチュア無線連盟(JARL)の発表。
高速電力線搬送通信に関する研究会について(10月7日)
とりあえずJARLさんに一言。ちゃんとマスコミ発表をしないとダメですよ。こんなウェブのコメントではどこも見てくれないし、タイミングが遅すぎ。3日も過ぎたら、どこもメディアは取り上げてくれません。それに内容が難しすぎます。難しい話は別紙にして、ちゃん一般人にわかるように書いたほうが親切かと思います。
で、内容なんですが、乱暴を承知でおおざっぱにまとめると
「座長さんが出した案で納得しましょう。でも条件が1つあります。アマチュア無線の周波数帯だけは、妨害が出ないようにしてくださいね」
あーこれって自分とこだけは守ろうという自己主張ですね…。まあ仕方ないんでしょうけど、他の短波帯ユーザーからすると困る話です。PLCが使う短波帯には、放送もあれば航空無線、漁業のデジタル、電波天文、気象観測もあります。だから「うちだけ大丈夫なら我慢するよ」って言い方はやや乱暴ではないでしょうか。
だって他のバンドも同じ事を言い始めますよ。放送バンド、航空無線、それに私だって「市民ラジオの周波数帯もノッチを!(妨害が出ないようにしてくださいってこと)」と言いたくなります。
筆者は元アマチュア無線家で、原稿を書かかせてもらって、ずいぶん食わしてもらってます。だからアマチュア無線側の肩を持ちたいのだけれど、この態度はちょっとしんどいし、同意しにくいですなあ。
もう一つ気になることがあります。このJARLのコメントを、メーカー側が丸ごと呑んだような実験を見せています。CEATEC会場での松下電器ブースです。
PLCの詳しいレポートをまとめているWiki形式のサイト
HF-PLC Watching Site
にある「2005-10-06 韓国でのインターネットサービスは見通し立たず」のコメント部分をご覧ください。この中でJS1KQQさんが、CEATECの松下ブースでの説明をまとめてくれています(韓国とは関係ありません)。
それによると、10月4日の座長案に沿った実験を行い、アマチュア無線の周波数帯を外して実験。それで100Mbps出ます、という説明だったそうです(詳しくは上記サイトをご覧ください)。
ありゃりゃ、JARL側の希望に合わせるようにした上で「問題なくPLCはできますよん」と言っちゃってます。これって総務省の研究会での話とまるで逆。研究会でのメーカー側は「そんな規制が大きくてはとても納得できない」と言っていたのですから。
なぜこんなことが起きてるんでしょうか。不思議です、とっても謎です。ちゃんと取材して書きたいんですが、残念ながらブログでは限界あり。困ったなああ。
たぶん今後ポイントになるのは「ノッチ」でしょう。ノッチとは、特定の周波数の電波を弱くする技術。このノッチの扱い方で、同意できるかどうかが決まる可能性があります。
もう1つラジオ日経(元のラジオ短波)のサイトで、PLCについての総合サイトがオープンしています。トピックスと詳しい説明がありますのでぜひ参考にしてください。短波放送側としての意見もまとめられています。
PLC(高速電力線搬送通信)を考える
[PLC高速電力線通信って何だ?/PLC最新情報] / 2005-10-12 (水) 23:40:00
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PLC高速電力線通信 アマ無線側コメントとメーカー実験
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ツッコミ
- 1: なぐも (10/13 18:52)
- まずはじめに、自分はJARLの会員ではないし、擁護したところで何もメリットがないということをご理解いただいて話を聞いていただきたい。
基本的にJARLはアマチュア無線家のために存在している団体だから「アマチュア無線の周波数だけはだめだよ」っていう意見は当然のことだと思うし、そうじゃなければ存在している意義はないと思う。
だからわがままな様だけど、「ほかの周波数はどうでもいいけどアマバンドはだめよ」という意見には納得できる。
みんな丸く収まるような意見は理想だけど、JARLの存在意義を考えると多少乱暴な意見だけどこうなるのは当然のこと。 - 2: なぐも (10/13 18:52)
- JARLの反応が遅かったのは否めに事実。
JARLの技研などではずいぶん前からPLCについての研究は進められてきていた。
だから一番危機感を持って対応にはあたってきたはずだけど「これがJARLの限界」と思えばなんとなく理解できてしまう(悲しい話だけど)
PLC自体は画期的なネット環境を提供してくれる「インフラ革命」といっても過言ではないほどの技術です。
画期的なことだけど問題点も多い未熟な技術なのかも。
利便性の追求に走るあまり、ネガティブな問題点の解決には目を瞑っている方がいいのは気になる。 - 3: mikami (10/13 22:37)
- JARLが自己主張するのはしょうがないです。
ただ最近の動きが、JARLとPLC-Jの共同実験(昨年10月からスタートしてます)に
沿った形になってるんです。どうも落しどころがこの二者だけで探られている感じ。
それによって最終的結果が
「アマ無線だけは外しとくか、それでいいでしょー」となるとすごく困る。
JARL独走でPLCにOKを出すと、放送も天文も市民ラジオもひどい目にあいそうです。 - 4: なぐも (10/13 22:58)
- 利便性だけが先行してしまって、本当の問題点の解決がされないまま見切り発車になりそうで怖いですね。
たまたまアマ無線は関連団体があったから問題がクローズアップされて反対意見が尊重されてるんでしょうね。
まだまだ短波の通信や放送は有用なコミュニケーションの手段ですから、もっともっと慎重になってほしいと思います。 - 5: 長谷川@NDXC (10/17 20:42)
- 反PLCのキャンペーンをはった手前、本名で書きます。
JARLが容認と言うこととが事実なら、それはヨーロッパを引き合いに
『 自分たちの回りのゴミだけ減らしてくれればよい(ノッチ) 』
SWバンドを共有する趣味の仲間としてこうした姿勢は残念でなりません。
昨年あたりからJARLが静かになり、最近になって容認の方向。
どうにもキナクサイにおいがします。 - 6: みかみ (10/17 21:09) bcrash(あっとまーく)sv15.com
- 長谷川さん書き込みありがとうございます。
実は昨日、ようやくNDXCさんのサイトにお邪魔して勉強させてもらいました。
私も昔々に「短波」を読んでいたラジオファンです。
パブリックコメントがもうすぐなので、なんとかしなくてはと思っています。
これからもどうぞよろしくお願いします。
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