高速電力線通信への意見陳述は誰でも可能


まず前回の記事である
審議なしで強行!PLC小委員会の横暴
に重大な間違いがあったことをお詫びします。
上の記事の中で「パブリックコメントが4月にある」と書いたのは、私の勘違いでした。実際には4月にあるのは「意見聴取」で、パブリックコメントはありません。もしかしたら5月の答申後にパブリックコメントがあるのかもしれませんが、現時点では総務省は何も発表・コメントしていません。
間違った記事を書いたことをお詫びします。すみませんでした。

今回の件については、日経・ITProの記事
総務省,電力線通信製品の規制値と出荷試験の測定方法案まとめる
を見て書いてしまったもので、明らかに私のミスです。

正確なところを知るために、総務省総合通信基盤局電波部電波環境課に電話で問い合わせをしました。
それによると「総務省ではパブリックコメントをやるとは言っていない。意見聴取は4月18日に行うことを発表している」とのこと。上記の記事を書かれた日経の記者さんも勘違いされている可能性があります。

意見陳述は誰でもできるそうです

総務省への電話で、もう一点確認をしました。それは4月18日に行われる意見聴取で、誰が意見を述べられるのか?という点です。

前後関係をまとめておくと、高速電力線通信は現在「情報通信審議会」の「CISPR委員会」にかけられています。CISPR委員会の下にあった「PLC小委員会」でPLCの許容値と測定法の案が出され、それを元に4月18日に関係者からの意見聴取を行うことになりました。
総務省報道資料:「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち「高速電力線搬送通信設備に係る許容値及び測定法」についての関係者からの意見聴取
平たく言えば「この案に対しての意見を委員会へ出てきて言ってね」ということです。

では誰が意見を述べられるのでしょうか。これについて報道資料では
「学識経験者を有するもの(国籍を問わない)」
としています。学識経験者というのが謎なので、総務省に問い合わせたところ
「大学教授である必要はない。高速電力線搬送通信設備に係わる許容値・測定法に関して意見をのある方なら誰でも意見陳述に申し込める」

との回答がありました。つまりPLCに関心さえあれば、誰でもよいわけです。
アマチュア無線家でも、BCLファン、天文ファンの誰でもいいわけですし、クラブ・団体だけでなく一個人でも構いません。ただし東京で行われるので、そこまで旅費等は自分で負担する必要があります。

では人数が多くなった場合はどうなるでしょうか。これについて総務省からは
「今の段階では申し込みを集計していないのでわからない。締め切った段階で人数が多ければ、その時点で検討する」
との回答がありました。


人数が少なければ、申し込んだ人すべてが意見陳述できる可能性があります。
高速電力線通信については、これが最後の意見聴取になるかもしれません。ぜひ参加をご検討ください。詳しくは
総務省報道資料:「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち「高速電力線搬送通信設備に係る許容値及び測定法」についての関係者からの意見聴取
をご覧下さい。

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ITジャーナリスト・三上洋



セキュリティ、携帯電話・スマートフォン、携帯電話料金、ライブメディアのライター・ジャーナリスト。文教大学情報学部非常勤講師
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